Thursday, 2 February 2012

三重県・津の名物「平治せんべい」に隠された悲話

今回は三重県・津の名物「平治せんべい」のご紹介です。

包装紙を開いて、中の箱を見ますと、、
「阿漕(あこぎ)の平治」なる人物が描かれております。

ふたを開けますと、このように白い包みが整然と並んでおります。

平治せんべいとは、どのような形をしているのか・・・

「笠」の形をしており、一つの包みに3枚入っておりました。

いわゆる瓦せんべいの味わいなのですが、
香ばしく、ユニークな形と食感も楽しめます。
スタッフからも美味しいとの声が。

調子に乗って、こんな形にしてみたりしていたのですが・・

中に入っている この「平治せんべい」の由来を知って、涙しました。

簡潔に記すと

・貧しい猟師の平治は、病に倒れた母のために、
禁猟区で魚を取り、母の食膳にそえて栄養を取らせた。

・取締りの目が厳しくなる中、
母に魚を与えたいばかりに禁猟を続け、ある夜見つかってしまい、逃げ帰った。

・しかし浜辺に「笠」を置き忘れ、それが証拠に捕らえられた。

・すべてを自供し、役人もその思いを察したが、
どうすることも出来ず、処刑された(海に沈められた)

・この悲しい話に出てくる「笠」を模って作られたものが「平治せんべい」である。

2枚目を口にした時、
1枚目と異なる、深い味わいを感じた次第です。

学長

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